3月12日
各家庭が交代で幼稚園みたいになる日が続く。
幼稚園と言っても、だいぶ大きな子達だから、居場所なくした運動不足の大型犬が六、七ひき、ウロウロじゃれ合ってる感じとなる。
重量感すさまじい。
私が仕事を午前中で切り上げ、昼に一旦帰宅すると、玄関入ったところで既に天井からずっしりGが伝わってくる。
二階に上がってリビングのドアを開けると、7人の男子女子が入り交じってウダウダした空気が充満している。
「こんにちはー!!」
人口密度の高さに圧倒されるが、みな礼儀正しく挨拶してくれる良い子たち。
皆でコンビニ買い込んでのランチタイムか。
「あー、お昼か、じゃー私もお昼にしよーっと」と、旦那のお弁当の余りを皿に乗せてキッチンから持ってくると、自分の席は無い!
そらそーだ、4人がけテーブルしか無いところに、7人の、体だけ大人の子どもたちがフルーツバスケット状態なのだから。
「あー、じゃボクが移動します」と、出来た子が一人が立ち上がると、隣に座っていたうちのバカムスコが、その子を止めて、
「いいよ! かーちゃんが下の部屋へ行けよ」
ムカ!!
「はー? なんでそうなんのよ! ひどくない?」
「だって若者たちで食べてんだからさぁ」
「るさい!」
・・・なんて子供でしょう。親の顔が見てみたい。。しかもコヤツが食べているのは・・・
「あー!!また保存用カップラーメン開けてー!」
そして改めてテーブルの上を見渡して、また1つ重要な気付き・・・。
「あー!!また朝ご飯そのまんまやん!」
「かーちゃん、うるさい!」
冷たくなった卵焼き・・・朝ご飯も食べず、カップ麺から始まる一日の食生活・・・。
通常なら、朝食も取り、お昼には栄養バランスの取れた給食にありつけていたことを思うと、朝と昼の2食抜けたところをジャンクフードで埋めるという今のこの体たらく。
「カップ麺は続けて食べちゃだめって言ってるでしょー」
「昨日は食べてないよ」
「一昨日食べたでしょ!」
「一日空いたから問題ないでしょ」
「く・・・」
不毛な会話もぐっと増えた。
結局、おばさんパワーで子どもたちの中へ割り込み、食べさせてもらう。
女の子が、誰それが都立高は不合格だったらしい、何て声をかけたらいいかわからない、なんて大人な話をしている。
卒業式までの大切な時間、学校でいつも通り、友達と過ごしたかったろうな。