灘中2020/
【他では聞けない『高校への数学』編集長過去問分析】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
<分析>

2020灘中算数分析

合格者平均点は,第1日(以下,①)が72点,第2日(以下,②)が71点.昨年の①50点,②57点と比べると,大幅に易化しました.昨年度は,あまりにも難しいセットだったため,学内でも問題になったという噂がしきりで,その反動で易しくなったようです.過去5年間でも最も高い平均点です.
実際に,①では,9番を除くと受験生に手が出せないような難問はなく,②でも,最後の5番以外は例年の難易度を下回っています.
①の5番は,高校数学の‘2項定理’を背景としています(というより,モロ2項定理).しかし,この定理の本質に触れることなく,表面的な規則性を読み取れさえすれば解けてしまう,つまり,ワケが分からなくても答えは出せるという,灘中の問題としては異例(?)の出題でした.
①の2番,3番,4番,6番,②の1番,2番,3番はいかにも灘中らしい問題ですが,ピカッと光る印象は受けません.
そんな中,①の9番は秀逸でした.理数空間の第16回“お母さんのための「受験の算数・数学」”でとりあげる予定です.台形を分割した図形からこの図形を作ったものと思われますが,単純な図形を組み替えて難問に仕上げる手法は,すばらしい!!の一言です.

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*